親と子の終活を片づけでデザイン
離れて暮らす親と子をオーガナイズでつなぐ思考の整理から始める片づけ支援
鳥取市のライフオーガナイザー/シニア生活環境オーガナイザー
50歳からの終活構造デザイン― 人生の間取りを整える設計サポート ―
鳥取市・倉吉市・米子市・境港市・安来市・松江市、中国地方・山陰エリア
 

ブログ

2026/07/06

こんにちは。

鳥取在住 マスターライフオーガナイザー®・シニア生活環境オーガナザー®のおのうえきょうこです。

終活系セミナー講師・片づけ整理収納サポートをしています。

 

このブログでは、50歳からの人生の間取りを整える「親と子の終活を片づけでデザイン」についてお届けしています。



目次


  1. シニア生活環境オーガナイザーの定期ミーティングで感じたこと
  2. 「空き家問題」は親の家だけの問題ではない
  3. 片づけの目的が決まっていないと進まない理由
  4. 親の家は、子世代の時間と人生を占め始める
  5. もし今、親の家が空き家になったら考えたいこと
  6. いざという時のための「入院セット」
  7. 「捨てる」ではなく「選ぶ」アルバム整理
  8. 人生の後半を楽しむための片づけとは




シニア生活環境オーガナイザーの定期ミーティングで感じたこと



先日、年に4回開催しているシニア生活環境オーガナイザーの定期ミーティングがありました。

メンバーそれぞれの近況報告やシニアサポートの事例を交換する、とても有意義な時間です。

私は、


  • 「認知症世界の歩き方ワークショップ」の開催
  • ホームページのリニューアル
  • 今は誰も住んでいない親の家の片づけ相談     についてシェアさせていただきました。

 


毎回思うのですが、現場の経験から得られる学びって、本当に大きいんですよね。




「空き家問題」は親の家だけの問題ではない

今回相談を受けたのは、いわゆる空き家問題でした。


2階建ての大きな一軒家。その隣には以前農業で使われていた道具を保管する納屋もあります。

相談者さんとごきょうだいで時間を作っては、少しずつ片づけを進めておられます。

ただ、お二人とも別に自宅があり、その家を今後使う予定はないそうです。

「片づけた後、どうされる予定ですか?」

そうお聞きすると、

特に決まっていないけれど、このままにはしておけない。

というお返事でした。


実は、ここがとても大事なポイントなんです。




片づけの目的が決まっていないと進まない理由

 


地方の空き家は、立地によっては売却が難しいことも少なくありません。

リノベーションするにも費用がかかります。

誰も住まない家でも、



  • 建物の老朽化
  • 草木の管理
  • 防犯対策
  • 近隣への配慮 など、維持するためのお金と手間がかかり続けます。

 


「とりあえず片づける」では、なかなかゴールが見えないんですね。

片づけには目的が必要です。


なぜなら、目的が決まって初めて、


  • 残すもの
  • 手放すもの
  • かける費用
  • かける時間  が決まるからです。

 




親の家は、子世代の時間と人生を占め始める


相談者さんは、

「両親が亡くなってからずいぶん経つので、自分たちが使いたいものはほとんどない。仏壇をどうするかくらいです。」

と話されていました。

であれば、細かな仕分け作業は必要ないかもしれません。

ご家族が自力で一般廃棄物処理施設へ搬入する方法もあります。

例えば鳥取市では、可燃・不燃によって搬入先が異なり、

10kgあたり390円の手数料がかかります。また、自分で荷下ろしをする必要もあります。


かなりの重労働です。


そのため、一般廃棄物収集運搬の許可を持つ業者へ依頼するという選択肢もあります。


でも、その前にもっと大切なことがあります。


それは、

この家をこれからどうしたいのか」をきょうだいで話し合うこと。



片づけの前に必要なのは、実は物の整理ではなく、意思の整理なのかもしれません。





もし今、親の家が空き家になったら考えたいこと


もし、今親の家が空き家になったら。

ぜひ一度、ごきょうだいや親御さんと話してみてください。



  • 売るのか
  • 貸すのか
  • 残すのか
  • 解体するのか
  • 誰が管理するのか

 


「まだ先の話だから…」

そう思っていても、その「いつか」は必ずやってきます。

そして、先送りした分だけ、子ども世代、孫世代の負担になっていくことも少なくありません。





いざという時のための「入院セット」


今回のミーティングでもう一つ印象的だったのが、入院セットの話。

おひとり暮らしのメンバーが体調を崩し、

「救急車を呼んだほうがいいのかな…」と悩まれたことがきっかけでした。


そこで紹介されたのが、

#7119 (救急安心センター事業)です。

急な病気やケガで迷ったとき、相談できる窓口です。

これはぜひ、すぐ見える場所に貼っておきたい情報ですね。


また、入院セットを準備していても、


  • 取り出しやすい場所にあるか
  • 家族や支援者にも分かる場所にあるか 

 

を定期的に確認しておくことの大切さも話題になりました。

最適なのはすぐ持ち出せる「玄関」に収納しておくのもありかも!と
みんなで首を縦に振っていました。



「捨てる」ではなく「選ぶ」アルバム整理


もう一つ、とても素敵だなと思ったシェアがありました。

施設入所を予定されているクライアントさんと一緒に、持っていくアルバムを整理したというお話です。


その方が最初にされたこと。

それは、

アルバムのタイトルを決めること。


例えば、

「夫婦で楽しめる子どもの成長アルバム」

「夫婦の大旅行記」

こんなふうにテーマを決める。


すると、

「何を捨てるか」ではなく、


「何を選ぶか」という視点に変わるそうです。


なるほどなぁと思いました。


人生の整理も同じですよね。


何を手放すかではなく、これから何を大切にしたいか。


そこから考えるほうが、ずっと前向きです。







人生の後半を楽しむための片づけとは


今回のミーティングでは、私が以前から温めていた「時間感覚仕分けセミナー」を今月開催することもお伝えしました。

親の家の片づけも、アルバム整理も、入院セットも。

すべてに共通しているのは、

限られた時間をどう使いたいか。ということなんですよね。


50代は、親のことを考え始める時期であると同時に、自分自身の人生後半の生き方を考え始める時期でもあります。

だからこそ、

「実家の間取り」を整えることと同じくらい、

「自分の時間と人生の間取り」を整えることも大切。


片づけは、未来を楽しむための準備です。

今日を少し楽に、そしてこれからの人生をもっと生きやすくするために。

そんな視点で、親の家のこと、自分のこれからのことを考えてみませんか。

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今日の本棚
実家の「空き家」超有効活用術

2026/07/05

こんにちは。

鳥取在住 マスターライフオーガナイザー®・シニア生活環境オーガナザー®のおのうえきょうこです。

終活系セミナー講師・片づけ整理収納サポートをしています。


このブログでは、50歳からの人生の間取りを整える「親と子の終活を片づけでデザイン」についてお届けしています。
(この記事は3分ちょいで読めます)

目次


  • マーダーミステリーというゲームを初体験
  • ゲームの中で感じた「介護」との共通点
  • 親の変化は事件ではなく「違和感」から始まる
  • 違和感をスルーしないためにできること
  • 今日からできる「違和感メモ」のすすめ
  • まとめ


マーダーミステリーというゲームを初体験

 

安来市でのワークショップが無事終わってから、

安来の友人に誘われて「マーダーミステリー」というゲームを体験しました。


マーダーミステリーは、参加者全員が物語の登場人物となり、

それぞれが「自分だけが知る情報」や「隠しておきたい秘密」を持ったまま

事件の真相を探る推理ゲームです。

誰もが少しずつ情報を持ち、少しずつ何かを隠している中で、

相手の話の矛盾や「ちょっとした違和感」を手がかりに真実へ近づいていきます。

今回はプレーヤー4人、友人が進行役としてこのゲームをナビゲート。

 

ゲームが始まった時は何が何だかわからず、

カードの指示と進行役に身を任せるばかり。

 

でも物語が進むにつれて

「私は何を知っているのか」

「何を話すべきか」

「何を隠したいのか」が少しずつ整理されていきます。

 

そして、お互いに質問を投げかけながら犯人を探していく。

 

このゲームの面白いところは、

全員が少しずつ何かを隠していて、少しずつ後ろめたいことがあること。

だからこそ、決定的な証拠ではなく

「なんとなく引っかかる違和感」が、真実へ近づくヒントになる。

 

 

 

ゲームの中で感じた「介護」との共通点

ゲームをしながら、私はふとこんなことを考えていました。

「あれ?これって親の介護に似てるなー」と。

 

ある日突然、親の介護は始まりません。

最初は


  • 最近同じ話を何回もする
  • 冷蔵庫に同じものが何個もある
  • 財布が見つからないと言うことが増えた
  • 電話の様子がなんとなく違う

そんな「小さな違和感」から始まることがほとんどです。

 

でも本人は

「大丈夫よ。」

「年のせいだね。」と言うし、

子どもも「気のせいかな。」と思ってしまう。

その小さな違和感を、その場で流してしまうことが少なくありません。

 

 

 

親の変化は事件ではなく「違和感」から始まる

マーダーミステリーでは、犯人はいかにも怪しい人とは限りません。

私も二人に絞ってから、最後まで迷いました。

 

でも決め手になったのは、大きな証拠ではありませんでした。

「なんか、この人だけ少し引っかかる。」

そんな小さな違和感でした。

 

結果は大正解。見事犯人をみつけた!しかも私だけ!

 

ちょっと飛躍した見方ですが

ゲーム中にだんだん、これ、似てるなぁと頭の隅で考えたこと。

親の暮らしも同じなのかもしれないなぁと

認知症も、生活機能の低下も、詐欺被害も。

 

いきなり大きな問題になるのではなく、小さな違和感が積み重なって現れます。

 

だからこそ大切なのは

違和感を「気のせい」で終わらせないこと。

 

 

 

違和感をスルーしないためにできること

違和感を感じたら、すぐに結論を出す必要はありません。

 

大切なのは「記録すること」

 

例えば

 

 

  • 前回会った時との違い
  • いつ頃から気になり始めたのか
  • 他の家族も同じことを感じているか
  • 本人の言葉

 実際に見た事実をメモしておくだけでも十分です。

 

ライフオーガナイズでは、思い込みではなく事実を整理することを大切にします。

「なんとなく心配」を、「何が起きているのか」に変えていく。

 

それが、必要な支援につながる第一歩になります。

ライフオーガナイズは物や空間だけでなく、

人の思考や感情、行動にも目を向け、全体を捉えて暮らしを整える考え方です。

 

 

 

今日からできる「違和感メモ」のすすめ

親と離れて暮らしていると、頻繁には様子を見に行けません。

 

だからこそおすすめしたいのが

「違和感メモ」です。

 

電話のあとでもいい。帰省したあとでもいい。

「なんか気になった。」

そう感じたことを書き留めておく。

 

数か月後に見返すと

「あ、この変化は続いていたんだ。」ということが見えてきます。

点だった違和感が、線になって見えてくる。

それが早めの対応につながります。

 

 

 

まとめ

 

ゲームの目的は犯人を見つけること。

でも、現実の親との暮らしでは、犯人探しではありません。

 

大切なのは

「小さな違和感に気づける自分でいること。」

そして、その違和感を責めるでも、不安になるでもなく、事実として受け止めること。

 

親の暮らしも、自分の人生も。

大きな問題になる前に、小さなサインに気づける人でありたい。

そんなことを、3時間のマーダーミステリーが教えてくれました。

 

あなたが最近、ご両親と話したとき。

「なんとなく気になったこと」はありませんでしたか?

その小さな違和感は、気のせいかもしれません。

でも、未来の安心につながる大切なサインかもしれません。

 

一度立ち止まって、その違和感を書き留めてみませんか。

今日の本棚
介護未満の父に起きたこと (新潮新書 1098)

2026/07/04

こんにちは。

鳥取在住 マスターライフオーガナイザー®・シニア生活環境オーガナザー®のおのうえきょうこです。

終活系セミナー講師・片づけ整理収納サポートをしています。


このブログでは、50歳からの人生の間取りを整える「親と子の終活を片づけでデザイン」についてお届けしています。

十神交流センターさんInstagramより
十神交流センターさんInstagramより

(この記事は3分弱で読めます)

目次


  • 認知症の世界を旅するワークショップを開催しました
  • 認知機能が低下すると「できない」のではなく「途中で困る」
  • 50代は親の変化に最初に気づく世代
  • 「困った親」ではなく「困っている親」と見方を変える
  • 実家を整えることは親のためだけではない
  • 最後に

認知症の世界を旅するワークショップを開催しました

7月5日、安来市十神交流センターで

「認知症世界の歩き方ワークショップ」のファシリテーターをさせていただきました。

参加者は37名。

7つのテーブルに分かれ、それぞれ"旅の仲間"となって認知症の世界を一緒に歩くワークショップです。

 

最初に、認知症によって起こる生活上の困りごとと、その背景にある認知機能の変化について簡単にお話ししました。

その後はカードを使った3つのワーク。

「認知症のある方が暮らしやすくなるために、自分たちならどんな工夫ができるだろう?」

旅の仲間同士でたくさんのアイデアを出し合いました。

正解を学ぶ場ではなく、相手の世界を想像する時間。

 

この時間が私はとても好きです。

 

認知機能が低下すると「できない」のではなく「途中で困る」

私たちは普段、驚くほど高度な認知機能を当たり前に使っています。

 

例えば買い物。


  1. 買う物を思い出し、
  2. 財布を持ち、
  3. お店まで行き、
  4. 商品を探し、
  5. 値段を比較し、
  6. 支払いを済ませ、
  7. 持ち帰り、
  8. 冷蔵庫へしまう

ほんの数十分の出来事ですが、この中には多くの認知機能が働いています。

これはIADL(手段的日常生活動作)と呼ばれるものです。

買い物だけではありません。

 

 

  • 食事の準備
  • 掃除や洗濯
  • 金銭管理
  • 服薬管理
  • 公共交通機関を利用した外出

 

 

認知症になると、この一連の流れのどこかがうまくつながらなくなります。

全部ができなくなるわけではありません。

途中の一部分だけが難しくなることで、いままでできていたことができなくなってしまう。

 

だから周囲から見ると、

「なんでこれできないの?」と感じてしまうことがあります。

 

でも本人にとっては、

「今まで普通にできていたことが、うまくできなくなった」

とてもつらい出来事なのです。

 

50代は親の変化に最初に気づく世代

このブログを読んでくださっている方の多くは、親と離れて暮らす50代ではないでしょうか。

 

帰省したとき、

 

  • 冷蔵庫の中身が変わった
  • 同じ物が何個もある
  • 郵便物が山積みになっている
  • 薬が飲めていない
  • 財布や通帳が見つからない

 

そんな小さな違和感に気づくことがあります。

 

つい、「なんでこんなことになってるの?」と言いたくなるかもしれません。

でも、その背景には認知機能の変化が隠れていることがあります。

 

 

「困った親」ではなく「困っている親」と見方を変える

今回、とても印象に残った出来事がありました。

20代の学生さんが参加してくださっていました。

 

終了後に話しかけると、

「あっという間の時間でした。楽しかったです。

認知症の方ってずっと"困った人"だと思っていました。

でも違うんですね。"困っている人"だったんですね。」

同じような感想はアンケートにも書かれていました。

 

「できない」と一括りにするのは、とても乱暴な見方です。

本当は、「どこで困っているのか」

そこを分けて考えることが大切なのです。

 

当事者の目線に立つ。

この視点を持ち帰ってもらうことこそ、このワークショップの一番の目的です。

 

次回は最後に参加者のみなさんへ、こんな問いを投げかけてみようと思っています。

「認知症の人は、困った人ですか?」

きっと会場の空気が少し変わる気がしています。

 

 

実家を整えることは親のためだけではない

ライフオーガナイザーとして活動していると、実家の片づけ相談を受けることが増えています。

でも実家を整える目的は、物を減らすことだけではありません。

 

親が暮らしやすくなること。

そして、離れて暮らす子どもが安心できること。

 

さらに言えば、

親のことで頭がいっぱいになる時間を減らし、

自分自身の人生にも目を向けられるようになることです。

 

 

親の家を整えることは、自分の人生の「時間の間取り」を整えることにもつながります。

 

最後に

 

十神交流センターさんInstagramより
十神交流センターさんInstagramより

 

今回のワークショップには、十神地区だけでなく、松江市や米子市からもご参加いただいたそうです。

関心を持って足を運んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。

認知症について学ぶことは、誰か特別な人のためではありません。

 

 

いつかの親のために。

いつかの自分のために。


 

そして、大切な人とこれからも穏やかに暮らしていくために。


十神交流センターさんInstagramより
十神交流センターさんInstagramより

 

またぜひ、第2弾で皆さんと「認知症の世界」を一緒に旅できたらうれしいです。

今日の本棚
認知症世界の歩き方(ライツ社)